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いろんなものに、いろんなもので、“文字書き” します。 手書き‹HandWritten›を、現代の暮らしに。文字を書くことで、誰かのお役に立てたら幸せです。思考を巡らせるのが好き。そのOutputブログです。


by mojikaki.moco
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物語のある作品

コンテクストデザイナーという言葉をはじめて耳にしました。

自分の表現欲求のためのデザインではなくて、使う人がその “もの(作品)” に物語を与えてくれるような、それこそがデザインの意味であるかのように、その想いで名乗っているそうです。

わたしも、文字書きを自分の表現欲求のためにしている自覚はありません。だから、わたしはアーティストではないと思っていて、「自由に書いて」と言われるといつも困ってしまいます。

誰が
何の目的で
どのように

わたしが文字を書くにはこれらが必要で、さらに使ってくださる方のイメージを少しでもお伺いしながら、かたちにしていきます。

文字周辺についてはやっぱり一般より多くの情報を持っている自覚があるので、アドバイスなどもさせていただきます。

そうして出来上がった作品の、利用シーンを拝見することがとっても楽しみであり、不思議でもあります。わたしの手の中にあった作品が、もう誰かの生活の一部として機能していることを目の当たりにして。

わたしの手を離れた作品は、自分の道を、お客さまと共に歩き始めます。それが作品のコンテクスト。

そんなにかっこいい肩書きも意味も、わたしには思いつかないけれど、そんなことを考えながら、文字書きしていま




# by 01357mocon | 2019-01-30 21:00 | 文字のハナシ

安定と冒険

「安定」ときくと、今の時代、ちょっと保守的でマイナスなイメージももつかもしれない。

「冒険」ときくと、今の時代とはいえ、ちょっと浮ついた印象をもつかもしれない。

時代のせいにするわけじゃないけれど、その2つの間で、長い間、どっちが欲しいのか分からなくなっていました。

けれど、ひょんなことから答えが出ました。

どっちか選ばなくていい。
どっちも大事。

いや、そんなことは前から分かっていて、どうしてどっちも大事かというところ。

安定した基盤があるから、
思い切って冒険ができる。
チャレンジという冒険に出たから、
基盤に安心を感じ、愛することができる。

2つは相反するもののようで、相乗効果を生み出せるものだったという話。


たぶんきっと今までもどこかで聞いたことがあったんだと思うけれど、心の底からの実感と、身体を使った経験がないと、こんな大事なことには、本当には気づけないのかもしれない。

とにかく起こったすべてのことが、ラッキー。
羽が生えたような心持ちです。


安定と冒険_e0370948_16424334.jpeg

# by 01357mocon | 2018-09-30 21:00 | 文字じゃないハナシ
7/1、はじめてのイベント出店を経験しました。広島ハンドメイドfes.tokimeki というもので、広島産業会館の屋内スペース(体育館のような何もないところ)に約300ブースが集結しました。

前日に什器や品物をすべて搬入し、設営は当日早朝から。事前にシュミレーションしてはいたけれど、やっぱり初めてならではの手際の悪さもあり…朝10時openギリギリの仕上がりでした。できたら、早めに仕上げて他のお店を見学したかったのに。何もないところにたくさんの個性あふれるブースが立ち並んでゆく姿は圧巻。残念。。

とは言え、お店づくりの仕上がりは上々で、自ら眺めて早くも満足気分。特にこだわった、吊り下げ式のディスプレイは、視線が上がるし、風の抜けるおしゃれさもあり、やっぱり準備してよかったです。

open後は、目まぐるしいほどではないけれど適度に忙しくさせていただき、純粋に楽しかったです。一人で、店番・文字書き・ワークショップを全部って出来るのかなぁと、ちょい上めの不安を持っていたのですが、まぁちょうどなんとか全部出来るくらいの忙しさでした。お待ち頂いたり、時間をずらして頂いたり、お客さまのご協力あってこそですが**

そういうお客さまとの面では、例えば時間や金額など、商品そのものとは違うことを理由に破談になった件はなく、今のわたしにとってそれは有り難いことでした。それは、今回のイベント出店の大きな目的は『自分の作品や文字書きの需要を確かめること』だったから。
なるべく制約を排除した上で、お客さまのダイレクトな反応を見る機会に恵まれて、本当に有難い一日になりました。

ちなみに、接客やワークショップ、オーダー受注のためのヒアリングについては、学生時代のバイト含め、これまでの業務経験にかなり助けられました。これも、過去の自分を肯定してあげられる良い場面でした。

売上としては、10時-16時のイベント時間で、出店料と什器等の準備代はpayできるくらい。個人的には、初出店が良い記憶として残るくらいは戴きました**
それもとてもうれしいのですが、それ以上の収穫が以下のとおり。上述の目的、『自分の作品や文字書きの需要を確かめること』に収まりきらないほどのうれしさを戴きました。

この経験を糧に次のステップに進んでいきます、というサッカー日本代表みたいな台詞。わたし自身これまで何度も言ってきましたが、こんなに具体的で建設的でわくわくするものは今までなかったはず。冷静に、大胆に、着実に、そして一番苦手な…スピードをもって、進みます。決意表明みたいなっちゃった。がんばるぞー!


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【イベント出店してうれしかったこと】

1. 写真より実物の方がもっと綺麗言っていただいたこと

2. モダンカリグラフィーWS参加者が初めての体験に没頭して楽しんでくださったこと

3. 小学生がお名前の漢字を探して一文字カードを買ってくださったこと

4. 他のイベントやお店の出品予定ありますか、とたくさん聞かれたこと

5. 購入されなくてもショップカードをたくさんの方が持ち帰ってくださったこと

6. 閉店間際に戻って来てくださってまでオーダーいただいたこと

7. 今日一番気になった商品、お気に入りの商品、と言っていただいたこと

8. 作品の雰囲気が、わたし(moco)の雰囲気とぴったりと言っていただいたこと

9. ご年配の方にも、きれいな字ね、と作品を見ていただけたこと

10. お客様発信での(こんなのって作れますか)オーダーをたくさんいただけたこと

はじめてのイベント出店ー振り返り_e0370948_11524074.jpeg


# by 01357mocon | 2018-07-01 21:00 | [創作]いろいろ
これまでInstagram にいろいろな文字を掲載してきた結果、人気があるもの(例えばいいねが多いもの)はやはり「お手本になり得るもの」だと感じています。

同じように文字を投稿している方々を眺めていても、その傾向は強そう。
人気文字書きストたちへ、コメントやライブ配信においてリクエストが殺到するのも、その傾向ですね。

ということは、つまり「綺麗な字を書きたい」という欲求は確かに存在するということ。

これは、文字を愛するわたしとしてはとってもうれしい。

ただし、みなさんそんなに文字に時間はかけられないし、かけたいわけでもない。実際、活字でなんでもできちゃう時代だし、手書きの機会はそうそうない。

『よく使う文字くらいは綺麗に書きたい』というのが、ちょうどよい落とし所でしょうか。

同じく文字を愛するわたしとしては、これで十分だと思っております。

ならば、このちょうどよい落とし所に対して、なんとかお力になりたい。
そんなことをずーっと考えていました。


以前も書きましたが、わたしの思う、文字の練習の第一歩は「お手本選び」。あくまで自分が「すき」「なりたい」と思えるものを探すことです。

そうゆう意味でいくと、私自身の字を「これがお手本だぜ!バーン」と提示することにすごく抵抗がありました。それが唯一無二の正解みたいに思われる(私自身がかつてそうでした)と、趣旨と外れてしまうので。

だけど、Instagram をある程度続けてきた今考えると、玉石混交の投稿の中から、自分がお手本にしたいと思える文字をみつけているみなさんにとっては、そんなことはすでに問題ではないように思えています。

なので、その中で、わたしの字を真似たいと思っていてくださる方がいれば、よろこんでお手本になりたいなと。


まずは、なんと言っても最頻出の文字「名前」のお手本を提供し始めたいと思います。
今度のイベント出店(7/1㈰ #広島ハンドメイドfestokimeki @広島産業会館)から。

以降は、またイベントやネット販売でも提供できたらと思います。

結婚式招待状の宛名書きをがんばるプレ花嫁さま向けに、リスト形式での提供とかできたらいいなぁ。。(恥ずかしながら、当時のわたしは教科書体を印刷してお手本代わりに使いました)


やりたいことがたくさんあるなら、やればいいだけ。自分のしたいことをしてあげられるのは、自分だけ。


お手本になる、その前に言っておきたいこと_e0370948_12111013.jpeg



# by 01357mocon | 2018-06-18 21:00 | 文字のハナシ

アフォーダンス Affordance

デザインされた、そのもの自体が、何をされるかを物語っている様子。

例えば、壁にはめ込まれた板に、手のひらくらいの金具がついていれば、ドアかなと思って引っ張る。そんな感じ。

ベンチと一口に言っても形はさまざま。だけど、概ねベンチ、座るもの、って分かりますよね。そんな感じ。

Apple製品の、直感的操作(細かい説明がなくても触れば分かる)もそれと言われることもあります。

本当の意味合いでは、認知の問題とかがはさまっていてもう少し小難しくて、上記は誤用だということもありますが、それはwikipediaを参照していただくとして、まぁだいたいこのようなことを、アフォーダンスと言います。

で、わたし、この考え方が好きです。

何が好きって、

説明書や注意書きなくても使える、とか
究極のデザイン、とか
なんかそうゆうのもいいんですけど、

“そのモノの声を聴く” って感じが好き。

自分とモノの間に対話があって、その上で使わせていただく、モノの世界にお邪魔するようなイメージ。

静かで優しい暮らしをしている感じがします。(感じ感じ言い過ぎ)


でも実際の生活は慌ただしくてモノの声なんか聞いてられなくて。

似たような話でいくと、セブンのレジにあるコーヒーメーカー。洗練されて理に適ったデザインのはずなのに、現実は注意書きPOPがベタベタと貼られている。コンビニでコーヒー買うときって、たいてい時間ないしね。パッと情報欲しいよね。


前に書いた、「文字をモノに落とし込む」ことを最近日々やっていて、このアフォーダンスをふと思い出したのです。

賞状は有り難くて嬉しいものであってほしい
命名書は喜びを感じるものであってほしい
タグは風に揺れる場所に吊り下げてほしい
鏡やアクリルは光の入る角度で飾ってほしい

って思いながらつくっている、わたしの気持ちは、そのモノに込めなければならない。込めたい。(今こうやって言語化してしまっているけれども)

そのために、モノを取り巻く環境も整備しなくてはならない。したい。


つくればつくるほど、こんな風に、考えが沸いてきて。またつくって。手と頭を行ったり来たり。誰に頼まれたわけでもないのに苦悩している自分が、たまにふと不思議になるけど、やめたくないから今日も続けてみます。


アフォーダンス Affordance_e0370948_09525627.jpeg

# by 01357mocon | 2018-06-10 21:00 | 文字のハナシ